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にんにくアレルギーと毒狼拳蛾蛇虫に関する考察

くま吉さんのブログの記事「にんにくに対するうらみつらみ」と「にんにくは何に入っているか?」を読ませていただいて『にんにくアレルギー』というのがあるんだと初めて知りました。消費者庁のサイトの「アレルギー表示に関する情報」というところをいろいろと読んでみたのですが……

えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生

この7種は食品への表示義務があるそうです。特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高いものだからなんだとか。

いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、カシューナッツ、バナナ、やまいも、もも、りんご、さば、ごま、さけ、いか、鶏肉、ゼラチン、豚肉、オレンジ、牛肉、あわび、まつたけ

この20種は症例数や重篤な症状を呈する者の数が継続して相当数みられるものの、 特定原材料に比べると少なく、義務ではないけれど表示を奨励しているもの。あわびやまつたけでアレルギー症状が出る人もいるそうです。

これら27種の特定原材料等に、にんにくは入っていませんが、だからといってアレルギーの原因にならないというわけではありません。あくまで、症例数が多いとか症状が重篤になりやすいという基準で27種が選ばれているだけですので、ここを取り違えると大変です。「にんにくは特定原材料等に入ってないから大丈夫!」みたいなコトになっても困りますし、にんにく以外にも意外なものでアレルギー症状が出る可能性はたくさんあるってコトを頭の片隅に入れておかねばいけないのです。食物アレルギーって重篤な症状になると、意識障害、血圧低下などのアナフィラキシーショックなどで死に至る危険もあるわけですし、アレルギーに関しては「自分は関係もんね〜」じゃなくて、どんな人でも、ある程度の知識は持っておいたほうがよいと思いました。

アレルギーに関して正しい知識を持っていないと「親のしつけがなっていないから食べられないんだ!」「わからない程度の量しか入ってないから大丈夫!」みたいなとんちんかんなことを言う人になってしまいます。どうしてこんな根性論がまかり通るんだろうと考えたのですが……原因はゆでたまご大先生です。

こちらは、くま吉さんに描いてもらった後輩のまるちゃんの絵を待ち受けにしている私のiPhone7と、去年の10月に買ったFire HD 8 タブレットです。このタブレットに写っているゆでたまご大先生の名作「闘将!! 拉麺男」第1巻の2話めに載っている毒狼拳蛾蛇虫(どくろけんがんだむ)こそ、根性論で何でもゴリ押しする風潮を作り上げた悪の張本人です。

これ、ラーメンマンに負けた腹いせに、毒グモ、毒蛇、毒草などから採集した数千種の猛毒を粉末にした牛1000頭は軽く殺せる毒に手を突っ込んで、毒を吸収させて、腕を完全な毒の固まりにして復讐を企てる毒狼拳蛾蛇虫の話なのですが、こんなことしたら死ぬでしょうに。一応、

毎日腕をいれてきたえるのと交互に毒におかされぬように薬草の汁の中にも手を入れ毒を中和させていく…

と書かれていて、それなら大丈夫だ!と昔は思っていたのですが、よくよく考えると、毒を中和させたら意味がない。中和させたらあかんやん。毒を中和したら毒素ゼロなんです。もちろん、毒が残っていたら自分の命が危ないですよね。生きているということは、毒は身体に残っていないはずなんです。でも、何がなんだかわからないのですが、とりあえず根性で毒狼拳蛾蛇虫は毒手を完成させてしまうのです。

こんなマンガを日本国民が全員読んでいるから!

「アレルギー症状が出るからにんにく食べられないんです!」って言っても、「そんなことあるかい!食べたらええんや!毒狼拳蛾蛇虫を思い出せ!」となってしまうのです。全部、毒狼拳蛾蛇虫が悪い。なんでもかんでも根性で解決できると思ったら大間違いなのに、毒狼拳蛾蛇虫の行いが日本人の深層心理に刷り込まれてしまっているので、知らず知らずのうちに根性でなんとかできると思ってしまうのです。

というわけで、風俗で説教をしてはいけません……じゃなくて、にんにくアレルギーの方に無理矢理にんにくを食べさせてはいけません。よろしくお願い申し上げます。合掌。

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闘将!! 拉麺男 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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▼にんにくへのうらみつらみの記事はこちら▼

tocotocokumachan.hatenablog.com

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