ぐわぐわ団

ぐわぐわしたり、もんにょりしたり

生き字引き

「何……この字引き、温かい……」

「い……生きてる!」

表紙を触ると、どくん、どくんと命の営みが手のひらにダイレクトに伝わってくる。命のぬくもりが、字引きに生命があることを気づかせてくれるのである。

生き字引きというのはこういう意味ではありません。

知識が広く、なんでも知っている人のことを「生き字引き」といいます。勉強になりましたでしょうか。いつも与太話ばっかり書いているので、たまにはこういう知性が輝く教養豊かな記事を書かないと、アッパラパーがブログを書いていると思われるのでないかとヒヤヒヤするのです。私がアッパラパーかどうかは読者の方が決めることであり、私自身はどうすることもできないのですが、とはいえ、アッパラパーではないと訴えかけることはできるのです。申し開きと言いますか、アッパラパーではないことを証明するために、今回は生き字引きというのは生きている字引きではないのですよと、懇切丁寧に、みなさまにわかりやすく情報をお届けしようと決めたのです。

もし字引きが生きていれば、大変なことが起きましょう。本屋さんは毎日、エサを字引きに与えねばなりません。うっかりしていたら、死に字引きになってしまいます。死に字引きは価値がありませんから、本屋さんの損失になってしまいます。死に字引きは、チョベリバの意味を調べても載っていませんから。チョベリバの意味がわからないなんて、字引きとしての価値はありません。

細川ふみえが「スキスキスー」を歌っていたことも、死に字引きでは知る由もありません。アイドルの歌う歌はあれぐらい素っ頓狂な歌がよいのです。ぜひ、カラオケで「スキスキスー」を歌いましょう。もちろん、私は歌いません。

生き字引きの中でも、特に鮮度が良いものは「活き字引き」として、より重宝されます。どんなことも載っているのですよ、ブログの書き方とか、アフィリエイトの事とか、PVの増やし方とか、活き字引きで調べたら全部出てきます。東京で消耗している場合ではありません。

つまり、字引きを大切にしようということです。本屋さんが手塩をかけて育てた字引きを、生かすも殺すも我々にかかっているのです。生殺与奪という言葉がありますが、つまり、我々が字引きの生殺与奪権を持っているのです。字引きを活用して人生を楽しく過ごすことも、字引きを殺して牢屋で一生を終えるのも、あなたの手にかかっているのです。恐ろしいことです。合掌。

 

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