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ぐわぐわ団

ぐわぐわしたり、もんにょりしたり

カタカナ語が押し寄せる現実

普通の話題

ぼーっとニュースを見ていたら、東芝の社長の会見が映し出されたので、これまたぼーっと見ていたら、なかなかに面白い発言が飛び出したのです。

「相手のあることなので、フレキシ……柔軟に考えていきたい。」

内容はどうでもいいのですが、この「フレキシ」に、ぼーっとしていた頭がピュキーンと反応し、自分の中のもんにょりアンテナがぎょんぎょんに騒ぎ出すのです。これはすごい!と。

おそらく、この社長さん、いつもは「きみぃ、もっとフレキシブルにできんのかね?」「フレキシブルな発想が必要じゃないのか!」「フレキシブルに動かねばならない。」などと日常で言いまくっているのでしょう。さすがに、決算発表ができませんという重たい記者会見で自制心が働いたのか、フレキシブルと言いかけたところで、そこまでフレキシブルに対応できず、柔軟と言い換えたのだと思います。

ちなみに、洗濯で使う柔軟剤はフレキシブルドラッグ……ではなく、ソフナーと言います。柔軟がなんでもかんでもフレキシブルではないことがおわかりいただけましたでしょうか。フレキシブルの使い方も気をつけたいと思います。

というわけで、世の中はカタカナ語がどんどん押し寄せているのです。柔軟と言えばいいのに、なぜかフレキシブル。外注はアウトソーシング。同意するがアグリー。利害関係者はステークホルダー。なんでもかんでもカタカナ語。「ぐわぐわ団」も意識高い系の人が口にすると「ぐわぐわチーム」ですよ。一気にヤンキー集団の名前みたいになってしまって、格式高い名称がいきなり低俗な名称に貶められます。

せっかくの日本固有の大和言葉をカタカナ語にしてしまい、どっちらけのずんどこにしてしまうのは、ワンガリ・マータイさんの提唱していた「モッタイナイ」です。美しい大和言葉をしっかりと受け継いでいくことが必要なのではないでしょうか。

ただし、世の中にひとつだけ、カタカナ語にしたほうが絶対に良い言葉があります。

『ムーンサルト・プレス』

武藤敬司、小橋建太、天山広吉、数々のプロレスラーが必殺技として使ってきたこのムーンサルト・プレス。コーナーポストから後方270度回転して相手に飛びかかる技です。見た目も美しく、フィニッシュとしてふさわしい技といえます。この技が大和言葉になると、こうなります。

『月面水爆』

どうですか、この圧倒的な破壊力。悪くはないのですが、破壊力が強すぎて、技の持つ華々しさを表現できていません。やはり『ムーンサルト・プレス』のほうが良いと思うのですが、いかがでしょうか。まさか、カタカナ語の話からプロレスの話になるとは思わなかったと思います。ぐわぐわ団なりの月面水爆です。合掌。

(C) 2016 ぐわぐわ団