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ゆたかな老後

豊かな老後を送るには3000万円の貯蓄が必要なんだそうです。こういうのは諸説あるので本当の正解はわからないのですが、なぜかだいたい似たような金額が出てきます。3000万円ってなかなかピンとこないと思いますが、あべのハルカスの展望台の入場料金が1回1,500円ですから、約55年間、毎日登ることができます。お得な年間パス*1なら約6,000年もの間、毎日登ることができます。

というわけで、豊かな老後のために3,000万円必要なのです。今から用意しましょう。まず、日本の人口を数えます。総務省統計局の人口推計によると、15〜64歳の人口は7687万3千人です。15〜64歳の人たちが将来、豊かな老後を送るために3000万円必要なのです。さあ、計算、計算。

30,000,000×76,873,000=2,306,190,000,000,000

もはや、桁数合っているのか自信がないですが、私の計算が間違っていないとすると、2306兆1900億円必要になります。一方、日本銀行調査統計局の作成した2016年第1四半期の資金循環(速報)によると、家計の資産は1706兆円。ざっくり600兆円ほど足りません。これでは豊かな老後が過ごせません。えらいこっちゃです。

まあ、600兆円ぐらいなら私のポケットマネーでぽんと支払ってしまえばいいんですけど、さすがにメインバンクに600兆円用意させるとなると、ちょっと手間がかかります。1億円でだいたい10kgなので、600兆円だと6万トン、空母一隻ぐらいの重さがありますゆえ。

……ややこしい計算しすぎて、頭が痛くなってきた。

実際に必要なのは世帯で3000万円だったり、全員がいきなり3000万円を持つ必要はなかったり、条件がむちゃくちゃな中でとりあえず計算してみただけで、600兆円が足りないからどうしようという話でもなかったりします。もっと言うと、家計の資産の1706兆円の半分くらいは65歳以上の世帯が握っている以上、豊かな老後のための3000万円を貯めるためには、世間に回るお金の量が増えない限りはどうにもなりません。それより、みんながみんな貯蓄を始めて、一人一人が3000万円貯めるなんてことをしたら、お金が回らなくなるので、景気は悪くなる一方だし、金利もマイナス金利どころの騒ぎじゃなくなってしまいます。想像するだけでもややこしい。

お金は天下の回りもの、という言葉をもう一度思い直し、みんなでどんどんお金を使って景気をよくしないと、悪循環は断ち切れそうにありません。みんなでどんどんお金を使いましょう。使いまくって、すってんてんにならないようにだけは気をつけて。

*1:大人4,900円で1年間登り放題です。